11月15日 公開録画:ゲストプレゼンターのキーワードとサマリー
小泉明郎(美術家) / キーワード:文化発信
兼松芽永(芸術の人類学/一橋大学大学院社会学研究科博士課程在籍) / キーワード:イマジナリーライン
イマジナリーラインとは、映画やドラマ等を撮影する際、2人の対話者の位置関係を鑑賞者が混乱なく捉えるために想定される仮想線を指す。明治の廃藩置県による中央集権体制の強化から、地方分権/地方主権への転換が叫ばれて久しい昨今、東日本大震災とそれに伴う福島原発事故を経て、改めて中央と地方の関係性が問い直されている。様々な場所との仮想線と、関係性を捉える視点の推移から、「東京」を捉え直してみたい。
管啓次郎(詩人/比較文学者) / キーワード:Uncovering / Walking
人の居住がはじまる以前の東京(と後に呼ばれることになった一帯)の地形を想像してみる。多くの湿原があり、いくつかの丘があっただろう。川が流れていただろう。日本列島の海岸地帯の原風景のひとつである湿原は、都市化の進行とともに抹消される。都市の外皮をすべて剥がしたあと、裸の地形に湿原を取り戻すには? 想像を試みなくてはならない。