東京事典 tokyo jiten

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9月27日 公開録画:ゲストプレゼンターのキーワードとサマリー

光岡寿郎(メディア研究) / キーワード:「スクリーン、都市空間、視覚文化」
近年、私たちを取り巻く環境のいたるところに「スクリーン」が遍在していることに気付いているだろうか?1999年に渋谷にQFRONTの壁面広告が出現し、2002年には山手線にトレインチャンネルが導入されるなど、2000年代に入ると急速に都市の表面はスクリーンに覆われていく。一方で私たちもまた、常に小型のスクリーン(スマートフォン、タブレットPC)を携帯しながら都市を経験している。この現在の東京で生じている「スクリーンの遍在」について考えてみたい。

神里達博(科学史) / キーワード:「文化的/自然的」
18世紀初頭からすでに世界最大の人口を抱えていた江戸は、年間2兆ドルといわれる富を生み出す世界最大の都市圏”Tokyo Metropolitan Area”へと膨脹した。だがそれは、四枚のプレートがせめぎあう世界有数の地殻変動域に存在し、そのいわば特異点に富士山が屹立している。破壊と再生のフェイズを繰り返してきた東京は、それ自体が脈動する生き物のようである。そこでここでは、この都市圏を規定する文化的・自然的条件について若干見つめ直し、近未来を思い描いてみたい。

中村美亜(芸術文化学) / キーワード:「メモリーワーク」
メモリーワークとは、「過去の暴力や不当な行為を再度思い返しながら、その喪失やトラウマを克服し、近い未来をより社会的なものとして思い描くようにしていくプロセス」を意味する(Karen Till)。 今回は、東京で10年にわたっておこなわれてきた 「Living Together 計画」を紹介しながら、さまざまなアート的手法による「語りなおし」と、それを通じた「メモリーワーク」について考えてみたい。